【永代供養】墓じまい遺骨の行き先を5つ紹介

この記事では、墓じまい後の遺骨を供養する5つの改葬方法を紹介します。

墓じまいとは「既存のお墓を処分、墓地を返還したのち、遺骨(いこつ)を新しい場所に移す」一連の行動をいいます。

一般的には墓じまい後の遺骨は、今までお墓のあった墓地からどこか別の場所に移して供養します。

しかし、墓じまいをすると決めたものの、お墓の中に入っている遺骨はどこに預けたらいいのか悩んでいる人がたくさんいます。

実際に僕が担当したお客さんでも、墓じまいの情報に乏しく、実は遺骨の改葬先が複数あって、自分にあったものを選べると知らない人が多かったです。

そして、なんとなく選んだ改葬先に遺骨を納めてしまい、後日、後悔してしまうケースもありますね。

でも、後悔してしまう理由は、周囲に墓じまいを気軽に相談できる場所があまりないからではないでしょうか。

この記事を読めば「墓じまい後の遺骨の行き先」を知ることができるので、あなたに最適な改葬先が見つかります。

それでは早速、墓じまい後の遺骨の行き先について解説していきますね。

石太郎

10年間お墓づくりの現場で働いた経験をもとにわかりやすく説明します

目次

永代供養方法とは

墓じまい後の永代供養先を紹介する前に、まずは「永代供養」の意味を説明しますね。

永代供養とは「お墓参りができない人に代わり、寺院や霊園が長い年月、遺骨を供養・管理する仕組み」のこと。

永代の意味は永代=限りなく続く長い年月です。

永代供養=永久、永遠に供養してもらえる訳ではありません。

しかし、寺院や墓地の特性上、その場所が継続する限りは半永久的に遺骨も納められている状態なので、永久にほぼ近い意味になりますね。

最近では、多様な事情により墓守がいないため、そもそもお墓を建てず永代供養を選ぶ人も増えています。

  • 少子高齢化
  • 娘しかいないためお墓の跡継ぎがいない
  • 息子が海外に住んでいる
  • おひとりさま、LGBTの存在

永代供養はお墓を持たない人やお墓参りできない人にとって、非常にありがたい仕組みです。

5つの永代供養

永代供養を5つあげてみました。
テレビやネットでよく見かける定番のものですね。

  1. 納骨堂
  2. 合祀墓
  3. 樹木葬
  4. 海洋散骨
  5. 自宅供養

ここからは5つの永代供養「納骨堂、共同墓、樹木葬、海洋散骨、自宅供養」について、
どんな特徴があるのか詳しく解説していきます。

納骨堂

納骨堂とは、遺骨を納める室内型施設のこと。

交通アクセスのよい駅前に建てられることが多いです。

これまで納骨堂は一時的な遺骨の安置場所として利用されていましたが、現在は永代供養としてお墓の代わりとなっています。

機械式納骨堂:専用ICカードをパネルにかざすと収蔵庫から参拝エリアまで、遺骨を納めた箱が自動で運ばれてくる

ロッカー式納骨堂:コインロッカーのように同じ大きさの箱がたくさん並んでいる

こんな人にオススメ

  • 交通アクセスを優先
  • お墓の管理をしたくない
  • 合祀は避けたい

メリット

  • お参りをするとき室内なので天候に左右されない
  • 継承者がいなくても安心

デメリット

  • お盆やお彼岸のお参りは混む可能性が高い
  • 家族が多いとお墓よりも割高

合祀墓

合祀墓とは、寺院や霊園内にある共同で遺骨を納めるお墓のこと。

合祀墓自体のカタチは寺院や霊園により異なります。

こんな人にオススメ

  • お墓の継承者がいない
  • 寺院との付き合いがない

メリット

  • 宗派問わず受け入れてもらいやすい
  • 永代供養料を納めれば追加費用なし
  • お墓の管理が不要

デメリット

  • 知らない人と遺骨が混ざってしまう
  • 高額プランに注意

樹木葬

樹木葬とは、樹木(シンボルツリー)の周囲に遺骨を納めること。

樹木葬が出始めた当初は山の中につくられていましたが、近年では寺院の境内で、綺麗に整備された環境も増えてきています。

樹木葬には、個別で家族単位の区画がある場合と、合同で埋葬される場合があります。

こんな人にオススメ

  • 費用を抑えたい
  • 自然が好き
  • お墓の継承者がいない

メリット

  • 宗派を問わず納められる
  • 家族、親戚に理解してもらい安い

デメリット

  • 山の中の場合、お参りが大変
  • プランによってお墓より割高

海洋散骨

海洋散骨とは、遺骨をパウダー状に砕き海にまくこと。

海に特別な思い出のある人が選ぶ傾向にあります。

こんな人にオススメ

  • 海が好きな人
  • 古い形式に縛られたくない

メリット

  • 費用が安価
  • 維持費が不要
  • 郵送で依頼できる業者あり

デメリット

  • 残された人の理解が必要
  • 遠方の場合お参りに行きづらい

自宅供養

自宅供養とは、遺骨の一部を自宅に残して供養すること。

子どもを亡くした親が、ご自身も亡くなるまで大切に手元に残したいとき選ばれます。

一般的には小さな骨つぼに納めて仏壇の中に安置します。

近年では、遺骨に特殊な加工をすることでアクセサリーにして身につけることもできますよ。

見た目では遺骨からできたアクセサリーと分からないので、肌身離さず故人の温もりを感じられます。

こんな人にオススメ

  • 故人を手放したくない
  • お墓が遠方でお参りできない

メリット

  • 故人を身近に感じられる
  • 自宅でいつでも手をあわせることが可能

デメリット

  • 家に遺骨があることをよく思わない人がいる
  • 最終的な遺骨の行き先を考えておく必要があり

まとめ「墓じまい遺骨の供養」

今回は5つの遺骨の行き先を紹介しました。

この記事を読んでくれているあなたにぴったりの供養方法はありましたか?

毎年新しい遺骨の供養方法が登場します。

時代の流行り廃りがあるなかで、自分たちが納得のいく供養方法はなにか。墓じまいを実施する前に考えてくださいね。

この記事があなたにとって、最適な供養先を見つける参考になれば嬉しいです。

墓住職

「墓じまいの手順を知りたい」と思う方は、下記記事をご覧ください。

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